《何度も読んでも覚えられない・・・》
《この間やったばかりなのに、また間違えた・・・》
《私は記憶力が悪いのかな・・・》
合格のため必死で勉強に励んでいるのに、成果が表れるどころか、覚えては忘れ、覚えては忘れの繰り返し。
前に進んでいる気がしない。
むしろ、一進一退を繰り返している気がしてしまう・・。
そんな自己嫌悪や自信喪失に陥ってしまうことがありますよね。
しかし、暗い気分になる必要はありません。それは当たり前のことです。
私もそうでした。
人間は「忘れる」生き物です。
「忘れる」ということを完全に回避する方法はありません。
しかし、なるべく「忘れにくくする方法」は存在します。
そこで今回は、この「忘れにくくする方法」を紹介します。
Title
人間は「忘れる」生き物
人間は忘却の生き物なのです。
人間というのは、瞬間的に「全て」を記憶しているのですが、時間の経過とともにどんどん忘れてしまいます。
忘れにくくする方法とは、記憶のメカニズムを理解すれば納得できます。
記憶のメカニズム
なぜ、忘れてしまうのか?
人間の脳は、記憶という観点から見たときに3種類あると言われています。
大切な情報や何度も触れた情報を長く記憶しておく「長期記憶脳」、
不必要な情報や見慣れぬ情報を一時的に置いておく「短期記憶脳」、
その中間の「中期記憶脳」です。
例えば、自分の名前や This is a pen を忘れることはありませんよね。
これらは「長期記憶脳」に保管されています。
逆に「短期記憶脳」に保管されるのは、法律知識や英語の単語など、未知のものを新しく覚えようとした情報です。
この短期記憶脳の情報は、覚えた直後から半日のうちにどんどん忘れ、1日から7日もすればほぼ忘れてしまうと言われています。
じっくりと時間をかけ理解したつもりの勉強も、復習を一週間怠れば、ほぼ全てを忘れてしまいます。
復習をしないと、ほぼ全てを忘れてしまう。
この短期記憶脳の情報を1日から7日の間に復習すれば、ある一定の割合で「中期記憶脳」に送り込まれます。「中期記憶脳」に保管された記憶は3週間から4週間位はある程度残ります。
ただ、ここでも復習をしないと忘れてしまいます。
更に復習をすると、またある一定の割合で「長期記憶脳」に送り込まれるのです。
忘れにくくする方法
何度も読む
人間の脳は、なじみのある情報を積極的に受け付けます。「前に見たり聞いたりした情報」は頭にすーっと入って来やすいのです。未知のものを最初に覚えるときには、なじみが無いため脳がなかなか受け付けてくれず覚えにくいのですが、2回目、3回目となるにつれて、吸収度がどんどんアップしていきます。
忘れないうちに復習をする
復習をする間隔の例は、以下のような感じがよいと思われます。
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夜やったことを、次の日の朝に復習する。(半日以内に復習)
その次は3日以内に復習する。
その後は、3日ごとのペースで21日目まで繰り返す。
(最初に覚えた日から21日目までに7回その情報と接触する)
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ここまでやれば、「中~長期記憶脳」に送り込まれ、「完全に覚えた」状態。
もし忘れてしまっても、少しの復習で一気に記憶が甦る状態です。
勉強ができる環境や仕事の都合でそう上手くはいかないかも知れません。
物の数分、一読程度でもいいので、必ず早いサイクルで目を通すようにしましょう。
一定の期間内に「ここからここまで」と決めて集中的に攻略してしまうことがポイントです。
記憶が定着しないうちに、あっちへ行ったりこっちへ来たりと、浮気ばかりしていては効率が悪くなりますよ。
「分散学習」と「集中学習」を使い分けよう。
一般的に効果が高いのは分散学習、ただし苦手教科には集中学習が効果的なんだそうです。
それは、試験でよい得点をとるためには 、復習が何より重要です 。最初に学習したときから時間・間隔を空けて復習するというのが分散学習で、これもより、学習したことが脳にしっかりと固定される分散効果が表れるのです。
この「分散学習」に対して、学習直後に復習を行う学習方法を「集中学習」と呼びます。
どんな事柄であっても、それが勉強に限らずスポーツのワザでも日常のことであっても、脳に記憶されるためには時間がかかるのです。
ですから、Aを覚えた直後にAに関する復習を繰り返しても、しっかり記憶されたことにはならないのです。
それよりも、Aをしっかり記憶するために脳が「ひそかに」働いているとき、つまりAを覚えたその数日後にAの復習をするのが効果的です。
なぜなら、その復習は脳のひそかな働きを助けることになり、結果として、よりしっかりとした記憶ができあがるからです。
そして、集中学習がちゃんと役に立つ場合もあるのです。それは、勉強した内容をまだ十分に理解していない、あるいはしっかり覚えていないと感じたとき。こんなときは、学習後すぐに復習すべきです。
何度も間違えないようにするには?
問題を解きなおそう
問題を解き→正誤○×をするところまでは良いです。
しかし、間違えた問題が、なぜ間違えたのか、どうしたら正しい答えにたどりつくのかをきちんと確認していますか?
間違えた問題と同じ問題が出たら、また同じ間違いをします。
確認したら、類似問題を解きなおしてみましょう。
反復練習をしてみて
知識を確実に定着させる反復学習は弱点克服の大きな力になります。
問題を解いて解きなおしをしてるだけでもダメなんです。
これは忘れないうちに復習をしていない、反復練習が足りていません。
例えば、サッカーのシュート練習をしていて1回まぐれでシュートが上手に決まったからといって、そこで練習を辞めてしまっては意味がありませんよね。
ここから、上手になるかに差がつくものです。
やはり、上達する選手ならジュートの精度が上がるように何回も練習するはずです。
勉強も同じです。
一回問題が解けたからといって、次も解けるとは限りません。
ですので、同じような問題を何回も解いて、正答の精度とスピードを上げなければいけないのです。
これで「もっと復習しないと不安……」「また間違えた……」のような余計な時間をそこにつぎ込む必要がないですね。「もうこれはできた!」と違う問題に進むことができます。
○回以上の復習は効果がないよ!
復習すればいいってもんじゃないんです。
実は、「○回以上復習しても効果は変わらない」んです。
例えば、みなさん勉強するときに、この問題はもう正解したから○とかを書いて、×がついているところだけ復習するってことをよくやりますよね。
1回間違えた問題を何回正解できたら、もう見なくていいと思いますか?
実は、連続で何回も○がついた場合というのは、もう復習しなくても長期記憶に入っています。
つまり、ある回数以上解き直して、ある回数以上成功しても、記憶の定着率が変わらないという“回数”があります。
そこまでは復習していいけれど、定着しているのでその回数以上は正解しても意味がないんです。
まとめ
ご自分にあった学習計画を立て、効率良く合格できるように頑張りましょう!