宅建士 試験【建築基準法】暗記法
建築基準法とは、国民の生命、健康、財産の保護を図るため、建築物の敷地、構造、設備、用途に関する最低基準を定めた法律です。
「宅建士」試験では、例年は問18と問19が建築基準法の問題となっています。
50点中2点の配点問題となります。
「宅建士」試験では、建築基準法の「単体規定」や「集団規定」が問われる問題が多いです。
「単体規定」とは、個々の建築物が満たすべき基準で全国の建築物に適用される規定です。
「集団規定」は、原則として、都市計画区域及び準都市計画区域内において適用されます。
今回は、建築基準法「集団規定」の[用途制限]についてです。
まずは、「宅建士」試験の過去問題をみてみましょう!
H28年(2017) 宅建士 過去問題 問19
Q.建築基準法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
- 特定行政庁が許可した場合、第一種低層住居専用地域内においても飲食店を建築することができる。
- 前面道路の幅員による容積率制限は、前面道路の幅員が12メートル以上ある場合は適用されない。
- 公園内にある建築物で特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したものについては、建ぺい率の制限は適用されない。
- 第一種住居地域内における建築物の外壁又はこれに代わる柱の面から敷地境界線までの距離は、当該地域に関する都市計画においてその限度が定められた場合には、当該限度以上でなければならない。
A. 正解は、『4』です。
※問2,3,4については、また別記事になっています。
※誤っているものはどれか?を聞かれています。
「宅建士」試験はここがやっかいで「正しいものはどれか」「誤っているものはいくつあるか?」など問題形式が様々です。問題文の質問の箇所に線を引くなどして
勘違いして答えを出さないように注意しましょう。
1. 〇 正しい
問1は、「集団規定」の[用途制限]の問題です。
用途制限とは
市街化区域には必ず用途地域が定められます。
用途地域は大きく分けて、3つに分かれます。
「住居系」「商業系」「工業系」です。
細かく分けると12種類で「住居系」7種類、「商業系」2種類、「工業系」3種類です。
そして、建築基準法ではそれぞれの地域に用途制限を設けています。
第一種低層住居専用地域内において、原則、飲食店は建築することができません。
但し、特定行政庁が第一種低層住居専用地域における良好な住居の環境を害するおそれがないと認め、又は公益上やむを得ないと認めて許可した場合においては、建築することができます。
「特定行政庁の許可」を受ければ、例外として、飲食店を建築することができます。
「建築することができない」ではなく、「許可を受けなければ」建築することができない。
※全部の用途地域で建築することができる建築物
宗教施設(神社・寺・教会)
公衆浴場
診療所
保育所
巡査派出所
公衆電話所

過去問題の類似問題 (第一種低層住居専用地域内の用途制限)
- H22/問19-4
第一種低層住居専用地域内においては、高等学校を建築することはできるが、高等専門学校を建築することはできない。◯ - H15/問21-4
第一種低層住居専用地域において建築することができる用途の建築物については、第二種低層住居専用地域においても建築することができる。 ◯ - H14/問20-1
第一種低層住居専用地域内では、小学校は建築できるが、中学校は建築できない。× - H10/問21-1
第一種低層住居専用地域内においては、小学校を建築することはできない。× - H07/問22-1
第一種低層住居専用地域内においては、保育所を建築することができない。× - H06/問23-2
火葬場は、公益上必要な施設であるので、第一種低層住居専用地域を除く全ての用途地域で、建築することができる。× - H05/問22-4
第一種低層住居専用地域においては、建築主は、床面積の合計が50m2以下の工場を建てることができる。× - H04/問24-1
第一種低層住居専用地域内においては、病院は建築してはならないが、診療所は建築することができる。◯ - H01/問24-1
第一種低層住居専用地域内においては、中学校は建築することができるが、大学は建築することができない。◯
まとめ
今回は、「宅建士」試験【建築基準法】「集団規定」の[用途制限]についてでした。
過去問題に類似問題が多数出ています。
全て暗記できれば言うこと無しですが、覚える箇所が多すぎます。
類似問題を中心に覚えておきましょう。
【労力が見合わない】と参考書に記載もあり、
私はこの問題を「捨て問題」としました(~_~)
「宅建士」試験は、50点満点中、大体35点取れれば合格できます。
「宅建士」試験は範囲が広いですし、もっと暗記が重要な問題があります。
個人の自由ですが、「捨て問題」というか、
余裕があったら最後に暗記する方法でもよいと思います。